ブラック校則とは、合理性や必要性の説明ができない校則を指して使われます。児童や生徒が、なぜ駄目なのかと尋ねた時に、「それが校則だから」「ルールだから」といった論理的な説明のできないものが一つの基準であろうと思います。
一方で、「授業中に騒いではいけない」「廊下を走ってはいけない」など、他人の迷惑になる事を禁止したり、生徒の安全を目的とした校則は必要な校則と言えるでしょう。
2019年12月に私は、私自身で川口市内の中学校と市立高校の校則をすべて読みました。すると、合理性や必要性の説明が出来なそうな校則が結構出てきました。
まず髪型です。例えば、ツーブロック禁止、斜めの前髪禁止、左右非対称の髪型禁止、肩にかかった髪は結ぶ、一つに結ぶ場合の結び目は耳より下、丸めて結ばない、縮毛矯正禁止、ポニーテール・みつあみ禁止、お団子結び・触角禁止。
どれも校則として規定する必要性と合理性があるとは思えません。
次に、下着の規制について、下着の色を白に指定している校則が複数ありました。白の肌着を校則で規定する必要性と合理性はどこにあるのでしょうか。そもそも校則違反をどうやってチェックするのかも大いに疑問であります。
そして、服装の規制について、例えば、カーディガン・ベスト禁止、ひざ掛けは不要物、ストッキングは黒、スカートについて「折らない、切らない、上げない」政治家の標語かと思い、なんだかなぁと思います。
私にとっては、どれもなぜ?と思う校則であります。やはり必要性も合理性もないと思います。
私が調査した2019年12月以降に、文部科学省が本年2021年6月「校則の見直し等に関する取組事例について」示し、校則について「絶えず積極的に見直」すべしとの方向性を示しました。
こうした動きの中で、川口市教育委員会としても、ブラック校則と揶揄されるような校則を解消していく方向で、積極的に見直していく検討すべきと思うが、川口市教育委員会としての見解を問いました。答弁は、以下の通りです。
『校則につきましては、6月8日付文部科学省通知を受け、校則の内容が児童生徒の実情、保護者の考え方、地域の状況、社会の常識、時代の進展などを踏まえたものになっているか、各学校に対し、見直しを進めるよう指導しております。さらに、市教育委員会と校長会役員の双方で、校則の内容や必要性について児童生徒や保護者との間に共通理解を図るとともに、児童生徒自身にも考えさせるなど、絶えず積極的に見直しを執り進めるよう協議したところでございます。』
このように、市教委と市内校長会役員による協議がスタートしております。校則を変える訳ですから、児童・生徒の自主的な意見も取り込みながら、現場で議論し進めていってほしいと思います。引き続き、この問題にも取り組んでいきます。