2021年10月10日

災害用の食料備蓄について

10月8日(金)に、川口市消防局と危機管理部の危機管理課・防犯対策室から2020年度の決算にかかわるヒアリングを実施しました。
このヒアリングの日の前日10月7日午後10時41分ごろに、川口市では震度5強の地震が発生し、市内において漏水3件、濁水6件、地震による救急搬送7件などの被害が発生しておりました。そうした中で消防局、危機管理部からヒアリングできたことは有意義でした。
ヒアリングから今一度皆さんに考えていただきたい災害用の食料備蓄について報告します。

災害用の食料備蓄については、毎年、消費期限の5年を迎える備蓄品を段階的に放出して、新たな備蓄を実施しております。2020年度(2020年4月〜2021年3月)に新たに備蓄した災害用食料は、アルファ米の保存食41,400食とビスケット18,900食になります。この新たな備蓄により2021年3月末時点の備蓄総数は以下のようになりました。

2021年3月末時点のアルファ米の保存食 ⇒ 23万4,900食
2021年3月末時点のビスケット(乾パン)⇒ 12万1,800食

お気づきの方もいらっしゃると思いますが、川口市民は約60万人います。しかし非常用食料の備蓄量は約35万6,700食しかありません。そうです、川口市民全員が1回食べる分も無いということです。災害用食料の備蓄量はもっと増やすべきと提案してきましたが、川口市では予算と保管場所の関係で、なかなか進んでいないのが現状です。

〜最低3日分、出来れば1週間分〜
一方で、自分の身は自分で守るという視点から、是非お考えいただきたいことがあります。災害用の食料備蓄の重要性について改めて考えていただきたいということです。特に被災時でも自宅避難が可能だった場合は、ご自宅で備えていただいた備蓄食料をお使いいただきたいと思います。こうすることで、救援活動をする消防局などの市職員や市外からも来てくれる救助隊の方々の活動が少しは軽減されるからです。そうなれば、助けられる命が増えます。

また、避難所における災害用の食料備蓄は、自宅が火災や倒壊してしまったりして自力での食糧確保が難しい被災者や災害時に特別の支援が必要な要支援者に優先的に回すことができるのです。
ですから、市民の皆さんに災害用の備蓄食料は最低3日分、出来れば1週間分をご用意いただきたいということが、専門家らから発信されています。
災害発生時の避難先は、行政が準備する避難所だけではありません。特に最近は、自宅にとどまる自宅避難が見直されています。

少し視点は変わりますが、消費期限切れの非常食は、その後どうなるでしょう。
実は、毎年市内の各町会が実施している防災訓練時の炊き出し訓練で使われたり、フードバンクで活用してもらったり、福祉部で緊急的に必要な方に配布したりして、毎年使い切っております。ちなみに2021年4月からの今年度は、年度当初に生活困窮者向けの食糧配布事業で使い切ってしまい底をついている状態です。
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2021年10月06日

市内小中学校で実施されている「いじめアンケート」の匿名実施について

先月9月に行われた川口市議会議において、川口市内の小・中学校における「いじめアンケート」において、匿名でも実施することを提案し求めました。

現在、川口市内の小・中学校で行われているいじめに関するアンケートでは、市教委に調べていただいたところ、ほとんどの学校が児童・生徒らに名前を書かせて実施されています。いじめの訴えがあれば、対象となる児童・生徒が明確ですから即応できるメリットがあります。ですから、記名式のアンケートにも一定の意味があると思います。

一方で、いじめにかかわる問題ですから、自分の名前を書いて答える記名式の下では、答えづらい子どもも当然います。
そうした場合でも早期に『いじめの芽』に、現場の先生が気付き、クラス内に特に注意を払って気を配るためには、無記名のいじめアンケートの実施が必要と考えます。
このことを指摘した上で、毎回ではないにしても、無記名式のいじめアンケートを実施することを各学校に求めるべきではないですか、と川口市教育委員会に求めました。

川口市教育委員会からは、以下のように概ね前向きな答弁が出ました。

『無記名式アンケートを行うことは、潜在的ないじめの実態を把握し、より注意深く観察していくために、有効な手段の一つであると認識しております。このことから、アンケートのねらいや児童生徒の発達の段階等に応じ、適時・適切に各学校が実施できるよう、生徒指導担当学校訪問をとおして周知して参ります。』

現場の各学校での取り組みが早く始まるように、この問題について、引き続き注視していきます。
保護者の皆さんが、感じている現場の様子など分かれば、是非ご連絡ください。
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2021年10月05日

川口市のブラック校則について 〜下着は白!?〜

ブラック校則、ご存知でしょうか。先月行われた川口市議会において、この問題を取り上げ、川口市教委からはブラック校則を変えていくことについて、概ね前向きな答弁が出ていますので、ご報告です。

ブラック校則とは、合理性や必要性の説明ができない校則を指して使われます。児童や生徒が、なぜ駄目なのかと尋ねた時に、「それが校則だから」「ルールだから」といった論理的な説明のできないものが一つの基準であろうと思います。

一方で、「授業中に騒いではいけない」「廊下を走ってはいけない」など、他人の迷惑になる事を禁止したり、生徒の安全を目的とした校則は必要な校則と言えるでしょう。

2019年12月に私は、私自身で川口市内の中学校と市立高校の校則をすべて読みました。すると、合理性や必要性の説明が出来なそうな校則が結構出てきました。

まず髪型です。例えば、ツーブロック禁止、斜めの前髪禁止、左右非対称の髪型禁止、肩にかかった髪は結ぶ、一つに結ぶ場合の結び目は耳より下、丸めて結ばない、縮毛矯正禁止、ポニーテール・みつあみ禁止、お団子結び・触角禁止。
どれも校則として規定する必要性と合理性があるとは思えません。

次に、下着の規制について、下着の色を白に指定している校則が複数ありました。白の肌着を校則で規定する必要性と合理性はどこにあるのでしょうか。そもそも校則違反をどうやってチェックするのかも大いに疑問であります。

そして、服装の規制について、例えば、カーディガン・ベスト禁止、ひざ掛けは不要物、ストッキングは黒、スカートについて「折らない、切らない、上げない」政治家の標語かと思い、なんだかなぁと思います。

私にとっては、どれもなぜ?と思う校則であります。やはり必要性も合理性もないと思います。

私が調査した2019年12月以降に、文部科学省が本年2021年6月「校則の見直し等に関する取組事例について」示し、校則について「絶えず積極的に見直」すべしとの方向性を示しました。

こうした動きの中で、川口市教育委員会としても、ブラック校則と揶揄されるような校則を解消していく方向で、積極的に見直していく検討すべきと思うが、川口市教育委員会としての見解を問いました。答弁は、以下の通りです。

『校則につきましては、6月8日付文部科学省通知を受け、校則の内容が児童生徒の実情、保護者の考え方、地域の状況、社会の常識、時代の進展などを踏まえたものになっているか、各学校に対し、見直しを進めるよう指導しております。さらに、市教育委員会と校長会役員の双方で、校則の内容や必要性について児童生徒や保護者との間に共通理解を図るとともに、児童生徒自身にも考えさせるなど、絶えず積極的に見直しを執り進めるよう協議したところでございます。』

このように、市教委と市内校長会役員による協議がスタートしております。校則を変える訳ですから、児童・生徒の自主的な意見も取り込みながら、現場で議論し進めていってほしいと思います。引き続き、この問題にも取り組んでいきます。
posted by 木岡たかし at 07:04| Comment(0) | 教育関連問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする