2021年02月08日

東川口駅前行政センター建設計画について   その3

 2021年2月5日に川口市議会の地域活力・市民生活向上特別委員会が開かれ東川口駅前行政センター建設計画についても質疑が行われました。わたし木岡も質問しましたので、ご報告します。ちなみに同委員会で、東川口駅前行政センター建設計画について質問した議員は、私と共産党の金子議員だけでした。

同委員会での残念な結論・・・地域住民からの声に一切耳を貸さない奥ノ木市長の姿勢が明らかに!
 まず、今回の質疑において、昨年夏に現計画が発表されて以降、地域住民から寄せられた多くの声に応えるためにも、いったん立ち止まってより良い計画とするように住民と行政で知恵を出し合うことを求めました。しかし市側は、地域からの声を受けてもなお、一切計画の見直しをする気がないとの答弁を繰り返しました。

〜突然出てきたパスポートセンター設置は誰のため?〜

 こうした中で2021年1月に驚くことが起きました。地域住民の声には耳を貸さない一方で、地域で要望を聞いたことのないパスポートセンターの設置だけが急に決まったのです。なぜパスポートセンターなのか???誰のためなのか???疑問だらけです(怒)
 パスポートセンターがある分には無いよりは良いと思いますが、必要性がどこまであるのか非常に疑問です。なぜなら川口市には、すでに西川口駅前にパスポートセンターがあるからです。しかも一つの市町村内に複数のパスポートセンターが存在するのも県内では例がありません。要するにパスポートセンターはあれば無いより便利だけど必要性の低い施設だと言えます。
 しかも、質疑でパスポートセンターとして使う予定の広さを聞いたところ、160u〜180uとの事でした。そんな広さがあれば、地域住民の声を一つでも反映すべきです。
 地域住民からの要望には応えず、要望を聞いたことのないパスポートセンターの設置を決めるなんて、市長の姿勢が問われます。


〜駅前施設に入居するパスポートセンターで街の賑わい?〜

 市側は、同委員会の中でパスポートセンターを設置することで、「市外からも多数の来客が見込まれ、まちの賑わいにもつながる」と説明しました。それに対して私が来客見込み数を質問したところ、具体的数字はないとの回答でした。想定すらないのになぜ多数の来客を見込んでいるのか?あくまでも希望的観測を言っているだけという情けない現実が露呈したのです。

 そしてもう一点、一定数の来客があったとしても、パスポートセンターがあるだけで東川口駅周辺の賑わいにつながるとは思えません。そこには地域の知恵も借りて行政の取り組みが求められます。
 しかし今回の計画は、本当に東川口駅の目の前の駅前行政センターの中にパスポートセンターができるだけで、駅周辺に新たな魅力ある商業施設や集客スポットができる訳でもありませんから、市外などから来た方が目的のパスポートの申請などを済ませてしまえば、そのまま目の前の駅に戻ってお帰りになるだけになってしまうのではないでしょうか。
 もっと言えば、今後は今まで以上に諸手続きのオンライン化が進みます。パスポートだって例外ではないでしょう。そもそもパスポートセンターに直接来る方は減る一方になることも将来的には予想されます。この程度のことも見越せず、もしくは考えもせず事業を推し進める奥ノ木市長が許せません。
 特に市北東部の皆さんには、今回の東川口駅前行政センターにおけるかたくなな市長の対応を、来年2022年2月に実施されるであろう市長選で判断材料としてほしいです。
posted by 木岡たかし at 13:13| Comment(0) | 東川口駅前行政センター | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年02月07日

東川口駅前行政センター建設計画について   その2

問題点2、市北東部に使う予算はない!?

 東川口駅前行政センター建設計画において、行政が使える床面積が狭くなったのは、財政的理由でした。その反面として市は、建設コストがほとんどかからないことをメリットだと答弁しますが、川口市全体を見渡すと、地域間の不平等が見えてきます。
 東川口駅周辺にはコストカットが押し付けられる一方で、川口駅周辺には多大な税金が投入されています。
【例えば】
〜川口駅周辺には83億円、東川口駅周辺には0円〜
@ 川口駅周辺の再開発事業に、ここ5年間で約20億円
A 川口駅周辺に集中する街路整備事業に、ここ5年間で約63億円
⇒東川口には再開発事業も街路整備事業もありませんので、両事業の予算は0円です。

〜同じだけ税金を払っているのに・・・〜
 
 川口市民であれば、どなたも同じだけ税金を払っているのに、川口駅周辺のまちづくりにはこれほど潤沢に市税を投入する一方で、東川口駅周辺にはコストカットを押し付ける形となっています。さらに川口駅周辺にはさらなる再開発による市立美術館構想もとりざたされております。これでは地域の均衡ある発展は望めません。

〜ARUHIの「住みたい街ランキング」1位「川口」の真実〜

 本年12月9日、ARUHIという住宅ローン専門会社が行っている『本当に住みやすい街大賞』で2年連続「川口」が一番に選ばれました。
市長は、あちこちで川口市全体が1位と評価されたように宣伝してますが、実は、このランキングは、駅ごとの評価でしかありません。ですから今回1位と評価されたのはあくまでも川口駅周辺だけで、市内の他の駅はランク外でした。残念ながら戸塚地区など市北東部が評価された訳ではないということです。
 上述したように、地域ごとの税金投入額にこれほどの差があれば、当然の結果かもしれません(怒)


問題点3、市民の貴重な財産が切り売りされる
〜建設コストがほとんどかからない理由は?〜
 18階建てのビルを建てるのに、建設コストがかからない理由は、川口市が所有する市民の貴重な財産である東川口駅前の一等地を売り払い、その資金を建設資金に充てるからです。しかし、市民の貴重な財産である一等地中の一等地を、一度手放してしまえば、将来的に再取得できる可能性はほぼ無くなり、将来的に市民のための施設として活用しようにも何もできなくなってしまうのです。これでは、市北東部の発展にはつながりません。

〜市の一存では利用形態の変更が難しくなる〜
 
 駅前行政センター用地を売り払った場合の土地の権利形態は、現在の所有権ではなく、分譲マンションの購入者と市が共有で持つことになります。土地の権利形態が建物入居者の持ち分に応じた共有になってしまうと、大規模修繕や建替え、必要面積の変動を伴う利用形態の変更は、川口市の判断だけでは出来なくなります。
 これほど価値観が多様化して、変化が激しく速い時代に、将来にわたって川口市北東部の行政拠点とするのであれば、市の判断だけで利用形態が変更できる施設とすべきです。

〜計画地への先人らの思い〜

 東川口駅前行政センター用地は、昭和40年代から50年代にかけて施工された区画整理によって確保されました。駅前の一等地がある程度まとまった広さで、駅前行政センター用地として確保できた裏には、当時の地権者さんたちが『東川口の将来の発展のために』との思いから供出された経緯があります。こうした思いのこもった土地を、安易に切り売りする今回の計画には問題があると言わざるを得ません。


問題点4、計画変更を拒否

 わたし木岡は2020年12月市議会で、市北東部の今後の発展を願うなら、市民の要望を反映できていない現在の建設計画を一度白紙にして、地域の皆さんの意見を聞くことからやり直すことを提案しました。
 しかしながら、市からは全くやる気の感じられない答弁が返ってきました。要するに「もう決まったことだから」といった態度でした。一度決まったら問題が生じても止まらない旧来型の公共事業にみえます。

〜今からでも計画変更をすべし!!〜

 今からの計画変更は難しいと言って、市民に諦めを求めるのではなく、地域住民にとっての最善策を考ええるべきです。それが行政であり議会の役割です。現計画を一度白紙にして、市北東部に適切な予算を割いて、計画の練り直しをすべきです!
引き続き、市北東部全体のさらなる活性化のために市議会で取り上げていきます。



東川口駅前行政センター建設計画について その3につづく
posted by 木岡たかし at 00:00| Comment(0) | 東川口駅前行政センター | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年02月06日

東川口駅前行政センター建設計画について   その1

〜市民の要望をほぼ無視した東川口駅前行政センター建設計画〜
〜18階建てのマンションの中に行政センターだけが、ちょっと入るだけ計画に・・・〜
 
 2020年9月29日に奥ノ木市長によって決裁された東川口駅前行政センターの建設計画は、これまで長年にわたり寄せられていた市民の要望をほぼ無視した計画となりました。この問題を12月市議会において取り上げましたので報告します。

 東川口駅前行政センターは、東川口駅周辺の戸塚地区のみならず、近隣の安行地区や神根地区といった本市北東部の市民からも多くの要望と期待が寄せられてきました。
 しかし、市長が決めた建設計画では、18階建て(地下2階分は駐車場)の建物を建設して、その建物の中の1階、2階は行政センターとする一方、3階から18階は分譲マンションとして売却してしまう計画となっており、18フロアの内16フロアとほとんどを分譲マンションとなってしまう計画です。
 このままでは、川口市(市民)の貴重な財産である市所有の東川口駅前の一等地を、切り売りすることになってしまいます。建設予定地は、東川口駅の南側ロータリーに面する駐輪場などとして利用されてきた場所です。

問題点1、地域住民の要望をほぼ無視
 
駅前行政センター建設時に併設してほしい公共公益施設として、長年にわたり地域の市民から寄せられてきた主な要望には以下のような項目がありました。
【市民からの要望が多かったのに建設計画に入らなった主な施設】
@ 公民館
A 子育て関連施設(保育園、託児所、子育て支援センターなど)
B 図書館
C スーパー、喫茶店などの商業施設
D 市民交流の場(展示スペース、ホールなど)など
現在の建設計画には、これらのどの施設も入っておらず、地域住民の要望をほぼ無視した形です。例えば公民館については、戸塚地区の人口急増のため、人口当たりの公民館数は市内10地区で一番少なく、予約が重なり使いたい時に使えないなど、新たな公民館が求められています。
 子育て関連施設についても、戸塚地区は市内10地区の中で最も住民の平均年齢が若く、子どもが多くいる地域であるため、増設が急務となっています。
 スーパーなどの商業施設については、戸塚地区の西側地域は東側地域に比べて大型スーパーが少なく、駅前にスーパーがあれば通勤客も含めて東川口の利便性向上が図れます。
 どれも必要な施設です。

〜市民の意見を広く聞かずに計画された〜

 東川口駅前行政センターは、本市北東部の行政拠点として非常に重要な意味を持つ施設ですし、多くの市民から要望も出されていたことを考えれば、地域の市民に広く要望を聞く場を設けるべきでした。しかし、行われたのは市民のほとんどが開催すら知らなった懇話会を3回開いただけです。しかも限られたごく少数の出席者からは、こんな計画で決められてしまうなんてと驚きの声が聞こえてくるありさまです。

〜なぜ市民の要望を無視したのか?〜

 なぜ要望のあった施設を併設しなかったのか、市の答弁は、建物が狭いからの1点でした。しかし、行政として使える床面積を18階中2階のみとする計画を誘導したのは市です。そして狭くしてしまった理由は、建設コストをかけたくないという財政的理由でした。
 財政が厳しいと言われて久しい現在、コスト意識を持つことはもちろん大切です。ただ限られた予算を、何に優先して使うかのメリハリが大事です。
川口市としても、これまで東川口駅前行政センターは、川口市の北の玄関口として、本市の重要な行政の拠点施設とするとしてきました。市北東部の重要な行政の拠点施設とするための必要な予算を投入すべきです。

東川口駅前行政センター建設計画について その2に続く
posted by 木岡たかし at 00:00| Comment(0) | 東川口駅前行政センター | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする